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2012年5月10日 2013学事年度における学生定員管理について
4月27日、BIS1は、2013学事年度における学生定員管理方針に関する書簡をHEFCE2に対して送付し3、その概要とケーブルBIS大臣及びウィレッツ大学・科学担当大臣のコメントを発表した4。
イングランドでは、昨年6月に発表した高等教育白書“Students at the Heart of the System”5に基づき、政府による学生定員管理の一部を弾力化し、二種類の追加定員枠を導入することで、高等教育セクターにおける競争原理の導入と、進学に関する学生の選択肢拡大を推進してきた。今回の書簡は、2012学事年度より導入されたこれらの追加定員枠を2013学事年度においてさらに拡大することを求める内容となっている。
発表における要点は以下のとおり。
① 「AAB枠」を「ABB枠」に拡大
BISは、2012学事年度に追加定員枠「AAB枠」を導入し、統一入学試験「Aレベル」においてA二つとB一つ以上という好成績を修めた生徒を大学及び継続教育カレッジ(以下「大学等」という。)が競争的に受け入れることを認めた。2013学事年度には、この制度の対象者を、A一つとB二つ以上の成績を修めた者に拡大する「ABB枠」を導入。これにより、新たに3万5,000人が追加され、合計12万人6(出願者総数の約3分の1)の学生が、同制度の対象になると見込まれている。
② 「core and margin枠」に5,000人の定員を追加
BISは、2012学事年度に、もう一つの追加定員枠である「core and margin枠」を設け、年間授業料が£7,500以下であり、授業料に見合う価値や質について一定の基準を満たす大学等に対して、最大2万人の学生を競争的に受け入れることを認めた。2012学事年度に「core and margin」枠の申請を行って承認された大学等は、2013学事年度も継続して合計2万人分の追加定員枠を維持できることとされている。BISはさらに、2013学事年度の「core and margin」枠に5,000人分の競争枠を追加することを決定した。なお、同競争枠の配分対象となる機関は、その大部分が2012学事年度と同様に年間授業料を£7,500以下に設定する大学等である一方、一部、年間授業料が£7,500から£8,250の間の大学等も認められることとなる。
本発表においてウィレッツ大臣は、以下のようにコメントしている(一部抜粋)。
「これで全定員枠の3分の1が自由競争により獲得されることとなる。『選択と権限を学生の手に委ねること』こそが、現在我々が進めている大学改革の全てである。<中略>大学はより質の高い学術的経験を提供するようになり、学生はその恩恵を受けることができるだろう。」
これに対しHEFCEは、2013学事年度の定員管理策が学生や大学等にもたらす混乱を最小限に抑え、迅速かつ円滑な入学申請手続きが可能となるよう努めていくとのコメントを発表した7。さらに、次のステップをできるだけ早く大学等に通知するとした上で、5月にOFFA8へアクセスアグリーメント9を提出する予定の大学等は、同書簡に示された2013学事年度における変更点に留意するよう呼びかけた。
なお、BISの発表に対し、University UK10とRussell Group11が反応を示すとともに、メディアによる報道も行われている。
【University UKの反応】
Universities UK comment on lowering uncapped student threshold to ABB+
http://www.universitiesuk.ac.uk/Newsroom/Media-Releases/Pages/ABBthreshold.aspx
【Russell Group】
Uncapped student threshold changed to ABB
http://www.russellgroup.ac.uk/russell-group-latest-news/151-2012/5261-uncapped-student-threshold-changed-to-abb/
【関連報道】
・BBC
Government plans new shake-up to university admissions
http://www.bbc.co.uk/news/education-17871852
・The Guardian
Ministers lift cap on number of top students universities can enrol
http://www.guardian.co.uk/education/2012/apr/27/cap-students-universities
・Times Higher Education
Marginal incentive: coalition 'blinks first in game of chicken'
http://www.timeshighereducation.co.uk/story.asp?storycode=419828
(以上)
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1 Department for Business Innovation and Skills:ビジネス・イノベーション・技能省
2 Higher
Education Funding Council for
England:イングランド高等教育財政会議 イングランドの大学等に基盤的経費(教育資金及び研究資金)の配分などを行う機関
3 http://www.hefce.ac.uk/media/hefce/content/news/news/2012/highereducationstudentnumbercontrolsfor2013-14/tmr_letter_april_2012.pdf
4
http://nds.coi.gov.uk/content/Detail.aspx?ReleaseID=424257&NewsAreaID=2
5
https://www.jsps.org/information/documents/11/110704.pdf
6
政府は、高等教育白書“Students at the Heart of the
System”において「AAB枠」の導入を提起した際、該当者を6万5,000人程度と見積もっていたが、実際にはそれを2万人程度上回る見込みとなっている
7
http://www.hefce.ac.uk/news/newsarchive/2012/name,72760,en.html
8
Office for Fair Access 高等教育への公平なアクセスを保護・促進する役割を担う非政府公的機関
9
£6,000を超える授業料を課す大学等は、高等教育へのアクセス拡大のための方策についてOFFAと合意(Access
Agreement)を結ぶことが義務付けられている
10 Universities
UK:英国大学連合 英国内の全大学の声を代表する組織として1918年に設立
11
英国の大規模研究型大学24校で構成されるグループで、政府などへの大学側の要望を伝える団体として1994年に設立
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