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2013年2月22日 2013学事年度の高等教育助成金の配分について
1月14日、BIS※1はHEFCE※2に対し、2013会計年度における助成金の配分と優先事項を定めるグラントレターを送付した※3。HEFCEは、BISとの間で締結する‘The Financial Memorandum’に記された条件に基づいて同省から予算を受け取り、それを各高等教育機関及び継続教育カレッジ(以下「大学等」)へ配分している。グラントレターは、BISがHEFCEへの助成金額を定め、政府の方針を伝えるために毎年送付される公式文書である。
新制度施行2年目にあたる2013年度は、前年度に引き続き高等教育白書‘Students at the heart of system’に記された政府の方針に基づき、学習と教育活動、質保証、アクセスの拡大と学生経験の充実、加えて大学院への財政支援に力を入れるよう指示している。
これを受けて、HEFCE は2月7日、2013 学事年度の助成金配分に関する方針を発表した※4 。BISが示した会計年度(4月1日~3月31日)の配分額を、学事年度(8月1日~7月31日)に再計算した配分額が示されるとともに、優先事項への対処方針が述べられている。制度改定後2年目でもあり、内容に大きな変更はない。
なお、HEFCEから各大学等への配分額については、3月21日に発表される見込みである。
○BISからHEFCEへのグラントレターのポイント
(1)教育助成金、学生の経験の充実
・昨年に引き続き教育への助成を重視
・HEFCEによる大学院への支援継続を指示
(2)科学と研究
・前年度の暫定予算から変更なし
(3)高等教育と発展
・引き続き優秀な留学生を積極的に受入れることを表明
・産学連携事業への一層の支援を指示
(4)質保証
・リスク度合いに基づく質保証システム※5 の継続を指示
(5)ソーシャル・モビリティ(階級間の流動性)
・Office for Fair Access (OFFA)との連携と‘National Scholarship Programme’※6 の継続的なモニタリングを指示
(6)効率性
(7)持続可能性
・持続可能な開発のための新たな枠組みの開発を指示
(8)平等性と多様性
(9)助成と学生定員
・AAB枠※7の実施
・2013学次年度に「コア・マージン枠」※8 に追加される5,000人の学生定員枠は、コア部分から削り
出すことなく追加することとし、その人数枠については学生や機関の必要に応じて割り当てることを認
めるよう指示
・定員割れを避けるため、募集定員の上限を緩和し、各機関が定員数よりも最大3%増の学生数を確保
できるよう措置を指示
【表1】BISからHEFCEへの助成金配分額 (単位:百万£)
|
2012年度 |
2013年度 |
2014年度(暫定) |
教育助成金 |
3,815 |
2,881 |
1,960 |
研究助成金 |
1,587 |
1,573 |
1,573 |
高等教育イノベーション基金 |
119 |
113 |
113 |
小計 |
5,520 |
4,567 |
3,646 |
(追加予算)
Access to Learning Fund※9 |
37 |
37 |
未定 |
National Scholarship Programme |
50 |
100 |
150 |
小計 |
87 |
137 |
150 |
(資本形成予算)
教育資本形成資金 |
90 |
59 |
134 |
研究資本形成資金 |
195 |
221 |
286 |
小計 |
286 |
280 |
420 |
(授業料収入)
授業料収入(予想額) |
4,200 |
5,800 |
7,100 |
合計 |
10,100 |
10,800 |
11,300 |
○HEFCEによる配分に関する発表
【表2 HEFCEによる2013学事年度(2013年8月1日~2014年7月31日)の配分】
|
2013年度 |
教育助成金 |
2,325 |
研究助成金 |
1,558 |
高等教育イノベーション基金 |
160 |
非経常的助成金 |
429 |
小計 |
4,472 |
(単位:百万£)
<教育助成金>
・昨年度比£32億減となっているが、これは旧制度時(授業料値上がり以前)に入学した学生に対する支援資金が、該当学生卒業により必要額が減ったため、全体額も減額になったもの
・新制度が適用される学生の授業料収入は、減額した支援資金額を上回っている
・旧制度・新制度の学生ともに、一人当たりの助成額は昨年よりも約1%増加
・学生の参加率拡大事業と学生の定着率を高める事業への助成は引き続き行う
・講義形式大学院(Taught Postgraduate)で学ぶ学生への資金援助を強化
<研究助成金>
・過去2年間の研究助成金と比べて大きな変化はなし
<高等教育イノベーション基金>
・昨年より£1000万を追加
<非経常的助成金>
・£2億8000万は教育・研究資本形成資金に割り当てる
・£1億4900万は国家事業や、大学博物館や美術館への資金に割り当てる
【Russell Groupの反応】
http://www.russellgroup.ac.uk/russell-group-latest-news/154-2013/5422-hefce-grant-letter/
【メディア報道】
・Times Higher Education
BIS grant letter suggests most popular destinations will get more places
BISグラントレターが最も人気のある大学がより多くの定員枠を得る可能性があることを示唆
http://www.timeshighereducation.co.uk/story.asp?sectioncode=26&storycode=422400&c=1
University funding per student 'on the rise', says Hefce
生徒一人当たりの助成金引き上げーHEFCE
http://www.timeshighereducation.co.uk/story.asp?sectioncode=26&storycode=422632&c=1
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※1 Department for Business Innovation and Skills:ビジネス・イノベーション・技能省
※2 Higher Education Funding Council for England:イングランド高等教育財政会議 イングランドの大学等に基盤的経費(教育資金及び研究資金)の配分などを行う機関
※3 http://www.hefce.ac.uk/news/newsarchive/2013/name,76313,en.html
※4 http://www.hefce.ac.uk/news/newsarchive/2013/name,76482,en.html
※5 各大学のこれまでの評価実績に基づいて外部監査の頻度を決定する制度。QQA(Quality Assurance Agency for Higher Education :英国高等教育質保証機構)による評価記録が良好である大学等に対しては監査頻度が下げられる
※6 年間所得が£25,000以下の世帯出身で、2012学次年度から大学等に入学する学部生を対象とする奨学金制度
※7 2012学事年度に導入された追加定員枠の一つ「AAB枠」を拡張したもので、統一入学試験「Aレベル」において、A一つとB二つ以上の好成績を収めた生徒を大学等が競争的に受入れることを認める制度。2013年度からの開始が予定されていた
※8 2012学事年度に導入された追加定員枠の一つであり、年間授業料を£7,500以下に設定し、かつ授業料に見合った価値や質について一定の基準を満たす大学等に対して最大20,000人の学生を競争的に受入れることを認める制度。
※9 生活に困難が生じた学生に対して財政的な支援を行うことを目的とするファン
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