• UK-JSPS Alumni Association

26 Jun 2017 An international workshop at the University of Leeds: Tenkō in Trans-War Japan: Politics, Culture, History

Tenkō in Trans-war Japan: Politics, Culture, History. An international workshop

Date: 30 June-02 July 2017

Venue: Hinsley Hall, 62 Headingley Lane, Leeds LS6 2BX  

http://www.hinsley-hall.co.uk

For more information, please visit the event website.

This event is supported by JSPS.

15 Jun 2017 JSPS Programme Information Event at Newcastle University

JSPS Programme Information Event at Newcastle University

 Introduction

Time and Date of Event: 10:30 -12:45, Wednesday 28th June, 2017

Venue: Bamburgh Room, Ground Floor, King's Road Centre

Agenda

JSPS Programme Information Event at Durham University

JSPS Programme Information Event at Durham University

 Introduction

Time and Date of Event: 14:30 -15:40, Tuesday 27th June, 2017

Venue: CG218, Chemistry Building

Agenda

31 May 2017 Newsletter No.52 (February-April 2017) now available



The latest issue of JSPS London's newsletter is now available online. To view the publication click here. PDF(2.0MB).

Frontpagevol52

24 May 2017 JSPS Programme Information Event at the University of St Andrews

 Introduction

Time and Date of Event: 10:30 -12:00, Thursday 25th May, 2017

Venue: Medical Sciences Building

Agenda

2017年6月21日 2017年6月英国高等教育及び学術情報

(1)バーミンガム大学がドバイ・アラブ首長国連邦にキャンパスを開校予定  

  5月24日、BBCによると、University of Birminghamはアラブ首長国連邦のドバイにキャンパスを開校することを発表した。同大学、学長のDavid Eastwood卿は、ドバイキャンパスは同大学の“グローバルな任務”を果たすであろう、と述べた。  

  アラブ首長国連邦の新しいキャンパスはこの秋に開校するが、本格的な大学、大学院の授業は2018年秋から行なわれる予定である。  

  University of Birminghamのキャンパスは10年前にキャンパス用に建設されたドバイ・インターナショナル・アカデミー・シティに開校予定で、そこではすでに9カ国から26大学が存在しており、25000人の学生が学んでいる。  

  同キャンパスの学生はドバイを離れることなく、授業を英語で学びUniversity of Birminghamの学位を取得可能となる。ドバイではすでに英国から他にExeter, Bradford, London Business School, Heriot –Wattの各大学がキャンパスを開校しており、他にオーストラリア、米国、アイルランド、インド、ロシアからの大学もあり、ドバイからあまり離れていないアブダビにはフランスのSorbonne, 米国のNew York Universityがあり、カタールには英国のUCL、最近開校したAberdeenと米国のCarnegie Mellon Universityがある。  

  大規模なオンラインオープンコース”Moocs”の出現で留学生は、地元のキャンパスに通うよりもオンラインで授業が受ける方を選ぶのではないか言われていた。しかし大学はそのブランドを持って海外への拡大を続けている。  

  米国、State University of New York の調査によると、現在、全世界で240以上の海外キャンパスが存在している。現在、新たに20キャンパスが開校予定であるが、これまですべてが成功しているわけでなく、すでに40キャンパスが閉鎖されている。米国、英国、フランスが海外キャンパスの半分以上の割合を占めている。  

  ホスト国としては、特に中国、ペルシア湾岸諸国、マレーシアやシンガポールなどが最も収益性があり拡大している市場とされ、これらの国に海外キャンパスが集中している。  海外キャンパスは欧米の大学にとっては市場拡大を可能にし、学生にとっては海外留学にかかる高額な経費やビザ問題を気にせずに、欧米の一流大学からの学位を取得することができる。英国の大学にとっては、イギリス国内での学生獲得の熾烈な競争と資金的な不確実性に直面しており、海外キャンパスは新たな授業料獲得源となる。  

  Nottingham, Liverpool, Southampton, Newcastle, Bolton, Middlesex, Reading 等の大学もすでに海外にキャンパスがある。  

  このような国際化はヨーロッパ内での競争も激化させてきており、留学生獲得のため英語で教えるコースはヨーロッパでも増えている。フランスの大学は英国を含む留学生に対して、英語で教えるコースに力を注いでいる。  

  英語圏の国々では留学生市場の傾向は変動している。米国や英国は常に留学生獲得においてトップであったが、今月カナダの大学は留学生の出願数が”前例にない”ほどの上昇だと発表している。カナダの健闘ぶりは米国とヨーロッパの”孤立主義”が台頭してきていいることが原因とされている。

http://www.bbc.co.uk/news/business-40013077  

(2) 英国・オーストラリア大学学長が協力拡大の会議  

  5月26日、英国大学協会(UUK: Universities UK)は、25日に英国とオーストラリアの大学の協力拡大に関してハイレベルな関係者による会談を行ったことを発表した。UUKが主催し、9つの英国大学の学長、英国政府高官、英国におけるオーストラリア高等弁務官Alexander Downer氏、オーストラリア大学協会(Universities Australia)の代表者及びUUK、スコットランド大学協会(Universities Scotland)とその代表者が出席したUUKはオーストラリア大学協会と政策に関する交流と共同プロジェクトにおいて数年前から密接な関係を築いており、以前も大学学長で構成された諮問グループの討議等を開催している。

 会合では大学に関連する現在の様々な社会・経済情勢を前提に、近い将来、英国とオーストラリア間で結ばれる見通しの貿易協定や、英国のEU離脱に先駆けた両国間の交流の再評価及び再活性化など、建設的でターゲットを絞った議論が行われた。  

 両国関係の学術、及び優秀な研究者、大学研究交流、相互のデータやインフラへのアクセス、研究者への特別なビザの設定などでいかに両国の関係を深めるか、又これまでない新しい段階の交流事業として両国間の新しい研究助成金の創設の可能性も考察した。   King’s College London の学長であるEd Byrne氏は“英国とオーストラリアの研究者が連携し、難題に取り組んだときの研究は質が高く、インパクトも大きい。それは明確な目的がない研究(Blue Skies Research)であっても産業のための応用ソリューションにおいてでも同様である。このようなパートナーシップは将来の確固たる連携を築くための基盤となる。”と語った。  

  英国におけるオーストラリア高等弁務官Alexander Downer氏は”我々は古くからの友人であり、英国のEU離脱の過程において両国間の関係強化を望む。高等教育機関がそれを先導し、特に学術研究において両国間の更なる連携協力を計画していることを心強く感じた。“と述べている。  

  オーストラリアのUniversity of WollongongのPaul Wellings学長は“英国のEUとの関係が変化するときに、オーストラリアには、英国との二国間関係を高め、また英国を含む多国間の連携に参加するユニークな機会がある。オーストラリアの教育・研究機関が今後、英国との研究ネットワークを拡大できるように、オーストラリア政府の役割は重要である。”と述べた。

http://www.universitiesuk.ac.uk/International/Pages/british-australian-university-leaders-meet-discuss-expanded-cooperation.aspx

(3) ラッセルグループは研究と高等教育をEU離脱の最重要課題にするように懇願  

  5月31日、ラッセルグループは、同グループ大学の学長、首脳達がEU関係者との建設的な会談において、研究、高等教育がEU離脱交渉の際に最優先事項であることを強調した、と発表した。  

  同グループの大学学長や幹部で構成された代表団は、欧州議会議員と欧州委員会及び欧州理事会における離脱交渉チーム高官との会談を行った。  

  会談後University College London の学長であるMichael Arthur 氏は、次のように語った。“ブリュッセルのEU高官は英国の高等教育の優秀さを認めており、過去40年間で築いた関係を評価している。誰もEU離脱交渉の困難さを理解していない。昨日のように善意を反映した会談であれば、交渉を前向きに進めることができる。今回の会談は、英国、EU双方の参加者、また各国選出の欧州議会議員の参加も得て、大変建設的であった。又会談中に明らかにしたことは、離脱交渉において勝者というものはなく、離脱交渉が英国とEUの大学間の世界レベルの研究交流を困難にさせている、ということだ。我々は引き続きヨーロッパと友人であり続け、親密な関係を築いていきたい。まず手始めに我々ラッセルグループの大学に所属しているEUからの学生、職員86000人の権利をはっきりさせることが必要である。”

http://russellgroup.ac.uk/news/eu-brexit-delegation/

(4) EU離脱後に英国独自の国際研究助成金機関が必要?  

  5月30日、英国の高等教育専門雑誌Times Higher Educationによると、第一線にいる研究者が、英国はEU離脱後にEUからの研究費が絶たれることなれば、全世界の研究者に門戸が開かれている英国独自の国際研究助成機関の設置が必要だと語った。  

  欧州研究会議の科学委員会のメンバーであるDame Janet Thorntonは“英国の研究者が引き続き世界の競争の舞台で活躍するには、欧州研究会議のプログラムと似た、研究者の好奇心に基づく研究を推進するプロジェクトが必要である。”と述べた。  

  現在の欧州委員会の研究プログラムであるホライズン2020は2014年から2020年の間に€800億(£692億)が投資されることになっている。その中で欧州研究会議は€131億の予算を短期的な応用研究ではなく、目標が限定されないBlue sky researchに対して、学術的卓越性のみに基づいて助成している。  

  Dame Janet Thorntonは“欧州研究会議の研究費を獲得することは、ヨーロッパの他の研究者と競争している、という名誉の証であり、欧州研究会議のプログラムに参画できないということは英国の学術研究の弱体化につながると思う。”と述べた。  

  Dame Janet Thorntonが提案するシステムは、EUには加盟していないが拠出金を負担することで準メンバーとして欧州研究会議の研究プログラムに参加可能というシステムと同じように,各国が英国に基盤を置く国際研究助成機関の予算に貢献するとともに、助成金にも申請できる、というものである。  

  Dame Janet Thorntonはさらに次のように述べている。“欧州研究会議はすべての応用研究よりも優れた最先端研究を推進するスキームを作り上げた。研究者が我々のところに来て、"これこそが私たちがほしかったものだ"と言っている。今は、このように大成功した欧州研究会議がある。英国の研究者もこのような例を作るべきだと思う。”

https://www.timeshighereducation.com/news/post-brexit-uk-may-need-launch-global-funding-council

(5) QS世界ランキング2018年発表  

  6月8日、Quacquarelli Symonds (QS)社はQS University Ranking 2018を発表した。 評価指標は世界的な高等教育機関の主要な活動を包含する6つの項目からなる。

  1. (学術界の)研究者による評判(40%)
  2. 雇用者による評判(10%)
  3. 学生一人当たりの教員数(20%)
  4. 教員一人当たりの被引用論文数(20%)
  5. 外国人教員比率(5%)
  6. 留学生比率(5%)  

  第14回目の本ランキングでは84カ国から950大学の順位を示している。6年連続でMassachusetts Institute of Technology (MIT)が首位をキープし、米国の3大学が僅差でそれに続いている。10位内の顔ぶれは昨年と変化がない一方で、中国の6大学が100位以内に躍進し、政府の投資や学生の流動性に対処したロシアの大学はその努力が実った結果となっている。  

  ケンブリッジ、オックスフォード、UCL、インペリアルは10位以内に留まっているが、2年連続で英国の大学は苦戦を強いられている。EU離脱や2017年の総選挙の影響で英国の大学の海外との連携がさらに困難になるかはこれから明らかになるだろう。また、フランス、ドイツやその他ヨーロッパ諸国での政治的な変化が今後高等教育界に様々な変化をもたらすだろう。  

https://www.topuniversities.com/university-rankings-articles/world-university-rankings/out-now-qs-world-university-rankings-2018

【QS World University Ranking ®2018】

qs_ranking_2018_top_20.docxをダウンロード

qs_ranking_2018_japanese_universities.docxをダウンロード

qs_ranking_2018_world_ranking_and_transitions.docxをダウンロード

メディアの反応

・ガーディアン紙  

  ランキングされた76の英国大学のうち51大学は順位を下げた。昨年より400位以内、200位以内、100位以内の大学が減少した。まだEUにいるためEU離脱が原因とはできない。もっとも評価が下がったのは教員一人当たりの被引用論分数の指標である。76大学中57大学において昨年より下がっている。単純にこの結果は英国の大学の研究機関としての競争力低下を意味している。  

  競争力低下はこの数年の実質的な研究資金の停滞が原因と考えられる。このランキングで上位に位置する大学は十分な公的/私的の助成を受けているが、例えば英国の公的研究助成金は2010/2011学事年度のレベルに戻っていない。また、英国の大学拡大に伴う補助的な大学教員の増加も影響している。補助的な大学教員は、シニア教員の教育の負担を軽減しているが、研究への関心が低いため、教員総数増加に応じて被引用論分数が増加していない。  

  他の心配の種は英国大学における国際化である。QSのデータでは世界の高等教育界はどんどん国際化を推進しており、留学生の比率は増加の傾向にある。しかし英国の76大学はその傾向から外れている。56の英国大学は毎年留学生比率が減少しており、英国の平均は昨年より低い。今年初めに大学入試機関(UCAS)が発表したEUからの願書は7%も減少したという結果もこの事実を裏付けている。  

  しかしこれは英国に限ったことではなく、米国でも留学生比率において157大学中、107大学が減少している。これは最近の政権交代の影響の可能性もある。  

  国際化というのはいろいろな意味で高等教育の質に影響が出る。第一の影響は財政で、公的資金援助が減少している英/米国の大学では、留学生の割り増し授業料で競争力を維持することが可能である。  

  第二に研究の質への影響である。1981年において英国の論文引用指標は90%が国内の論文のものであったが、その後、国内論文の割合は減少し半分となった。現在の主な英国の論文引用指標は国際的な共著論文のもので、増え続けている。  

  国際化の良い面は国際関係を育み、国としてのソフトパワーを向上し、英国高等教育の名声を高めることである。島国根性のままでは、海外からの教員と留学生は減っていくだろう。もし英国政府が断固として人の移動の自由を認めないのであれば、過去のスイスと同様にホライズン2020のような資金援助プログラムにアクセスできなくなる恐れがある。つまり国際化/移動の自由がなくなった場合、被引用論文数や研究者の評判といった指標に、もっと致命的な打撃があるであろう。政治的姿勢に関わらず、英国高等教育の脅威であるEU離脱をうまく切り抜けることが、将来の成功を考える上で、英国大学の優先課題でなくてはならない。

https://www.theguardian.com/higher-education-network/2017/jun/07/top-200-universities-in-the-world-2016-the-uks-rise-and-fall 

(6)大学の「世界のトップ1%」広告を取り下げ  

  BBCの6月8日の報道によると、The University of Reading は世界の“トップ1%”に位置する、と載せた広告に対して苦情があり、広告規制局からの指導によりこの広告を取り下げた。   

  苦情はThe University of Readingが世界のトップ1%に位置するという広告の数字はまったく実証できるものではなく、誤解を招く可能性があるというものであった。  

  広告規制局は大学側がその内容を取り下げることで“非公式に解決”したとし、本格的な調査を取りやめた。  

  大学ランキングは学生獲得、特に留学生に対して影響力を増している。学科別、大学別など様々な大学ランキングが存在し、この結果は各大学の国際的な位置づけの証拠としてしばしば使われることがある。  

  University of Southampton のウェブサイトでは”世界の大学の中のトップ1%“、University of Liverpool、Queen's University Belfastも同様に自大学を紹介している。  

  これに対してThe University of Readingの広報担当者は次のように述べた。” 広告規制局は、個別の大学に対する苦情を受けて指摘するのではなく、「トップ1%」と主張する英国の全ての大学を調査する必要がある。The University of Reading はTimes Higher Education やQSの世界ランキングで200位以内にランキングしている。このランキングから、他の多くの英国の大学と同じように、The University of Readingが世界の20000大学の中でトップ1%にあると判断してきた。しかし、世界の全大学を網羅するランキングが存在しない以上、我々が世界トップ1%に位置することは証明できない、という広告規制局の指摘を受け入れる。“

http://www.bbc.co.uk/news/education-40187452

(7) 戦いの後-総選挙結果と高等教育界への影響  

  6月9日、高等教育専門ウェブサイトのWonkheは前日6月8日に行なわれた英国総選挙結果の高等教育界への影響と「大学町選挙区」の結果について分析を発表した。  

  与党、保守党は過半数に達することができず、TEF2(教育評価制度試行第2回)の結果発表、LEOデータ(大学卒業生の卒業後の年数と収入に関するデータ)発表、学生局長官人事の発表など、今後の高等教育界にも影響する可能性がある。  

  間違いなく、保守党に打撃を与えたのは多くの大学のある選挙区の若者、特に学生の票であった。出口調査では18―34歳の63%が労働党に投票したという結果がでており、又それ以前の兆候として過去の選挙よりこの年代層の投票率が高いといわれていた。労働党の公約の一つである授業料廃止は同党の成功の鍵であったといわれている。  

  大学キャンパスでは投票所に有権者の長い行列ができた。ガーディアン紙によるとUniversity of East Anglia が位置する選挙区の投票所ではもっとも長いと思われる行列ができ、University of Oxford やUniversity of Kentの選挙区でも同様な長蛇の列があったと報告されている。  

  では高等教育関係の選挙結果はどうなったのか。  

  元教育省の公務員で高等教育のロビーストとして有名なMatt Rodda氏は学生の多いReading East選挙区で労働党候補として予想外の当選を果たした。  

  他に学生選挙区といわれる、Cardiff- Central , Bristol West, Manchester Central, Newcastle-upon-Tyne East, Norwich South, Nottingham Southでも労働党が勝利した。自由民主党が議席を守ってきたLeeds North Westも労働党の勝利であった。   Bathは驚くことに保守党から自由民主党の議席となった。又自由民主党はOxford West and Abingdonでも保守党から議席を奪った。  

  Cambridgeでは労働党が13000票の差をつけて勝利を収めた。  

  Aberdeen Northはスコットランド国民党が獲得。(学生が少ないAberdeen Southでは保守党が獲得した。)  

  最も多くの学生を抱える選挙区Sheffield Central は労働党が圧勝した。Sheffield Hallamは2010年連立政権時に自由民主党の党首で2010-2015まで副首相であったNick Clegg氏が落選、同選挙区は労働党が確保した。 

  University of Kent が位置するCanterburyは予想以上の学生票により100年ぶりに労働党が勝利した。  

  教育大臣のJustine Greening氏 はたった1500票の差で辛うじて勝利を収めた。なお、大学大臣のJo Johnson氏はOrpingtonで圧勝した。

http://wonkhe.com/blogs/the-morning-after-conservatives-fall-short-of-an-overall-majority/

2017年英国総選挙結果

議席総数:650 (過半数議席数:326)

主要な獲得議席数:(改選前議席数)

  • 保守党(Conservative Party): 318 (331)
  • 労働党(Labour Party):262(232)
  • 自由民主党(Liberal Democrats Party):12 (8)
  • スコットランド国民党(Scotland National Party):35 (56)
  • 民主統一党 (Democratic Unionist Party):10 (8)

http://www.bbc.co.uk/news/election/2017/results

(8)TEF2の結果発表延期  

  6月9日、イングランド高等教育財政会議(HEFCE: Higher Education Funding Council for England)は各大学学長に TEF2 (Teaching Excellence Framework Year Two)の結果発表延期を書簡で通知した。  

  予定では6月12日に各大学に結果報告、14日に公表することになっていた。  

  TEF2に参加した機関にはすでに通知されている通り、総選挙の結果を受けて、現在はまだ本格的な新内閣が形成されていないため、選挙期間中と同様に公式な発表は避けるよう、内閣府から通達があった。これを受けて、HEFCEはTEF2の結果発表を延期するよう教育省から通知された。  

  発表日は改めて報告する予定である。

http://www.hefce.ac.uk/media/HEFCE,2014/Content/Pubs/2017/CL,182017/CL2017_18.pdf

(9) Jo Johnson氏大学・科学担当大臣に再任、新内閣閣僚発表  

  6月12日、高等教育専門雑誌Times Higher Education によると、総選挙後の新内閣でJo Johnson氏が大学・科学担当大臣に再任された。以前と同様に教育省およびビジネス・エネルギー・産業戦略省の閣外大臣である。  

  また、教育大臣にはJustine Greening 氏、ビジネス・エネルギー・産業戦略大臣にはGreg Clark氏が再任され、高等教育、科学政策に関わる大臣達には総選挙後も変更がなかった。  

  総選挙前の予想ではJohnson氏は留学生数を移民の純目標数に含めることに関して首相と対立していたため大学・科学大臣への再任はないと思われていた。また、Greening教育大臣の役職も変わると予想されていた。  

  しかし総選挙で保守党が過半数に達することができず、メイ首相が当初考えていた大きな内閣再編が出来なかったと見られる。  

  Johnson氏はEU残留を問う国民投票ではEUへの残留を支持し、総選挙直前に高等教育法を制立させ、イングランドの高等教育業界をより民間の大学に開放する、Johnson氏の言う”古典的な規制市場”を目指している。  

  当面の優先課題は、イングランドの大学の学生満足度、持続率や卒業後の就業率を測る教育評価制度(TEF: Teaching Excellence Framework)の結果発表を監督することである。この結果発表は6月14日に予定されていたが、総選挙後の不透明な状況のために発表が延期された。 

https://www.timeshighereducation.com/news/jo-johnson-reappointed-uk-universities-and-science-minister

大臣の詳細:

ministers_details_from_jsps_portal_site_26jul2016.docxをダウンロード

2017年5月22日 2017年5月英国高等教育及び学術情報

(1) 政府は2018/2019学事年度もEU連盟国からの留学生に引き続き財政支援

 4月21日、政府は、英国の大学に籍を置くEU加盟国からの学部生、大学院生等の留学生に対して、引き続き2018/2019学事年度も財政支援すると発表した。2018/2019学事年度入学者は、英国のEU離脱後も、学位獲得までは学生ローンや奨学金の援助を受けられる。

 EUからの留学生に対する学費は、英国出身の学生と同額のままで、これは非EUからの留学生よりも割安である。また、EUからの留学生は2018/2019学事年度も英国研究会議(Research Councils)の博士号奨学金に申請可能で、奨学金は在籍期間中、継続する。

https://www.gov.uk/government/news/government-confirms-funding-for-eu-students-for-2018-to-2019

 関係機関の反応

・英国大学協会(UUK: Universities UK)

 英国大学協会の副会長のAlistair Jarvis氏は以下のように語った。

”2018/2019学事年度に英国の大学に進学希望のEUからの学生にとって事態を明確にすることができたので、我々はこの発表を歓迎している。すでに入学希望者からこのような問い合わせが多くあり、我々は政府に対して早急の対応を要請していた。 

 政府がEUからの留学生の価値を確認し、学部生から博士課程まで財政的な支援を保証したことは喜ばしいことだ。

 今回の発表が意味するところは、EUからの留学生は2018年の秋開始の英国の大学のコースに経費的な心配をせずに申請でき、今までどおりに政府からの財政支援を受けることが可能となり、英国がEU離脱後も、大学在学中の学費は英国出身の学生と同額のままである。今後は、EU各国から英国大学へ入学を希望する者にこの発表を伝えていくことが重要である。英国は世界中の優秀な留学生にとって魅力的であり続けるべきである。 

 今後の課題として、留学生の英国に対する多大な社会的、経済的貢献を歓迎する政府のメッセージと合わせて、すべての留学生が英国を留学先として選択することを促すようなEU離脱後の新しい移民政策が公表されることを期待している。”

 

http://www.universitiesuk.ac.uk/news/Pages/response-funding-confirmation-eu-students-2018-19.aspx

 

(2) リサーチ・イングランド の会長にDavid Sweeney氏を任命

 4月21日、科学大臣のJo Johnson氏はリサーチ・イングランドの会長にDavid Sweeney氏を任命した。国会で審議中の高等教育研究法案では、UKリサーチ・イノベーション(UKRI)の一機関として、リサーチ・イングランドの設立を予定しており、リサーチ・イングランドは現在イングランド高等教育財政会議(HEFCE:Higher Education funding Council for England)が担当しているイングランドの研究知識交換に関する機能を引き継ぐ。UKRIへの移行期間中、Sweeney氏は現職のHEFCEの研究・知識交換部門の部長も継続し、又平行して新組織成立に向けて準備チームの一員としても業務を遂行する。その後2018年4月にはUKRIの創設とともにリサーチ・イングランドの初代の会長に就任する予定である。

 リサーチ・イングランドは(英国全体ではなく)イングランドの大学に対する研究、知識交換の活動のファンディングを担当し、英国の高等教育に対するファンド機関、大学機関と連携し研究評価制度(REF)を実施する。またイングランドにおける高等教育研究基盤の持続性と、9億ポンドの英国研究パートナーシップ投資基金の監督を担当する。

https://www.gov.uk/government/news/david-sweeney-appointed-executive-chair-designate-of-research-england

 

(3) 英国大学の保護:職員確保、移民法と研究に関する問題

 4月25日、下院教育委員会はEU離脱に際して、英国政府がEUからの大学職員に対して英国内での権利を保証し、高等教育のニーズに沿う新しい移民制度を制定することが必要であるという報告書 (Exiting the EU: challenges and opportunities for higher education) を発表した。

・EU域内からの市民に将来にわたる在留の権利を

 英国に現在在住しているEU市民のEU離脱後の在留権がどうなるかは、未だに明らかにされていない。委員会の報告書ではEU域内からの大学職員にとってのこの不確実性を直ちに改善するように求めている。又決定が遅れた場合でも、2017年末までに一方的に在留権の保証をすることで、この問題について政府による早期解決を要請している。

・留学生を移民数の純目標数に含めないように

 報告書は、EUのみならず、全世界から優秀な学生を英国に受け入れるため、留学生を移民数の純目標数に含めないように、政府に求めている。移民制度の改正は、大学内外の人の移動を促進し、高等教育の障害になるのではなく、必要性を反映するべきであり、学術交流や高等教育の国際的な競争を引き続き促すべきであると述べている。委員会は政府に対して、全世界から最高の人材を求めていることに積極的であるということを示すためにも、すべての研究者にTier 2(熟練労働者)ビザより簡素な手続きのビザ制度の導入を勧告している。

・移動の自由の維持

 英国で就学している学生について、EU域内からだけでなく全留学生の最良のモデルとして障害のない開かれた方法を推奨している。ある程度規制はするものの対等で開かれた方法、例えばビザ免除措置など、移動の自由を維持するような制度を要求している。

・政府のEU離脱交渉の優先分野

 報告書は、英国高等教育機関が様々な課題とチャンスに直面するであろうEU離脱に備えるため、EU離脱交渉の優先分野として、人材確保、学生、研究プログラムおよび将来の研究交流をあげている。

・地方成長基金

 高等教育機関を支援し、経済のバランスを取り戻すため、EUからの経費支援の代替として、政府に新たに地方成長基金の設立を勧告している。そして、すべての地域がこの地方成長基金の恩恵を受けることを求めている。

・ホライズン2020とフレームワーク・プログラム

 政府は現在継続中のEUとの研究交流の継続を保証するためにも、英国がホライズン2020や将来のフレームワーク・プログラムに引き続き参加することを勧告している。しかし参加が不可となった場合を想定して、EUのファンディングに相当するような代替策を作るよう求めている。

・エラスムス・プラス・プログラム:学生と職場の交流プログラム

 報告書ではエラスムス・プラス・プログラムが学生と職員の流動性に重要であることを認めており、英国はこのプログラムへの参加を継続するべきだとしている。しかし継続が不可能であれば、ヨーロッパを越えた人材の流動性を可能にする英国独自の代替プログラムの開発を推奨している。

https://www.parliament.uk/business/committees/committees-a-z/commons-select/education-committee/news-parliament-2015/brexit-higher-education-report-published-16-17/

報告書全詳細:Exiting the EU: challenges and opportunities for higher education :

https://www.publications.parliament.uk/pa/cm201617/cmselect/cmeduc/683/683.pdf

関係機関の反応

・ラッセルグループ

 下院教育委員会の報告書はまったく適切な報告をしており、EUからの学生と職員の不安をすぐにでも解消する必要がある。英国に在住し働いているEU市民の権利をはっきりさせることは優先課題である。我々は、現在ビザなしで就労できるEUからの大学の職員とその家族が現在と同じ権利を維持することを強く求めている。また、英国の大学が今後も優秀な職員や学生を、EUからだけでなく、全世界から、簡素化したビザで集め続けられることが重要である。

http://russellgroup.ac.uk/news/education-select-committee/

 

(4) Complete University Guide 2018年の英国大学ランキング発表

 4月26日、Complete University Guideは2018年版の英国大学ランキングを発表した。。卒業生の雇用の見通しの向上と大学による学生のための施設やサービスの投資が改善された要因として示されている。

129大学の総合ランキングのほか、70の研究分野ごとのランキングが10項目の評価項目に基づいてランキングされている。

TheCompleteGuide.co.uk 2018 のランキング

Rank 2018

Rank 2017

昨年との差

Institutions

1

1

→0

University of Cambridge

2

2

→0

University of Oxford

3

5

↑2

University of St Andrew

4

3

↓1

London School of Economic and Political Science

5

4

↓1

Imperial College London

6

6

→0

Durham University

7

10

↑3

University College London

8

8

→0

Univerity of Warwick

9

9

→0

Lancaster University

10

7

↓3

Loughborough University

11

11

→0

University of Bath

12

14

↑2

Unversity of East Anglia

13

11

↓2

University of Surrery

14

13

↓1

University of Exeter

14

16

↑2

University of Leeds

16

15

↓1

University of Birmingham

17

24

↑7 

University of Bristol

18

21

↑3 

The University of Nottingham

19

18

↓1

University of Sussex

20

20

→0

University of York

 

The Complete University Guide:University League Table 2018

https://www.thecompleteuniversityguide.co.uk/league-tables/rankings

 

(5) 高等教育研究法 (2017)制定

 4月27日、議会は高等教育研究法案を可決した。これはこの25年間で高等教育機関にとってもっとも重要な法律といわれ、今後長期にわたりすべての高等教育機関の法的な基盤となる。

高等教育研究法(2017)の概略

・来年度、大学の業務監査及びファンディングの機能を持つ学生局(OfS: Office for Students)が新しく設立される。学生局は高等教育機関の質や基準に関する法的な責任を担い、高等教育への新規参入の承認を高等教育機関登録簿によって管理し、又大学の称号や学位授与権を付与する権限を持つ。

・学生局は現在、教育評価制度(TEF: Teaching Excellence Framework)といわれる大学教育の質評価の実施準備の権限が与えられる。TEFはすでに試行されており(6月に第二回目の結果発表予定)大学は金銀銅で評価される。TEFは2019年末までに実施方法の評価と見直しが行われる予定である。

・2020年まで、政府はTEFに参加し最低限の条件を満たしている大学に対して、物価上昇率に沿った学費の値上げを許可する。2020年以降は、学費の値上げはTEFの評価結果と連動することになる。

・学生局は大学の質と基準に関連してその法的義務を遂行する独立機関を指名することができる。

・学生局は公正機会局(OFFA: Office for Fair Access)の機能を統合する。大学は学生の入学に関する公平性に関する情報や留学生にとって有益と思われる情報を公表しなければならない。又学生局は高等教育機関の財政状況の監視および効率の改善に関する権限も持つ。

・大学は通常よりも短期集中型の授業コースに対して通常より高い授業料を提示することが可能となる。学生ローン会社はこれまで宗教上の理由などで学生ローンを受けることができなかった学生にも代替の資金調達方法を提示することが可能になった。

・7つの研究会議(Research Councils)、イノベーションUK, 及びイングランド高等教育財政会議(HEFCE:Higher Education Funding Council for England)の研究関係部門は“1つの戦略的研究機関”であるUKリサーチ・イノベーション(UKRI: UK Research and Innovation)に統合される。研究会議はUKRI内で現在の構成を維持するが、会計に関しては共通の責任者が監督する。現在の業務は継続するが、新たに学際的研究の責任を担う。新設のリサーチ・イングランドはQR(Quality-related Research)ファンディング*を担当する。

* QR(Quality-related Research)ファンディング:従来HEFCEが配分してきた研究の質評価(研究評価制度、REF:Research Excellence Framework)に基づくブロック・グラント。

http://wonkhe.com/blogs/be-it-enacted-the-higher-education-and-research-act-2017/

関係機関の反応

・英国大学協会(UUK: Universities UK)

 同協会の会長であるDame Julia Goodfellow氏は“世界レベルの大学を持つ英国にとって、現在の先行き不透明な時期に確固とした新しい法律が制定されたことは喜ばしい。我々は新しい法律制定の必要性に同意していたが、当初の法案には問題があった。しかし上下院議員および、関係閣僚や関係者の多大な努力により最終法案は大幅に改善された。特に、大学の独立性や基準を保護し、大学の称号や学位授与権の付与に対して高い基準を設けたことは喜ばしいことである。又我々の大学の海外での評判向上のための新たな国際戦略が策定される、という本日の大臣の声明には大きな希望を持った。しかしながら我々はこれからも職員や学生のため、もっと進歩的な移民法の制定に引き続き努力する所存だ。

http://www.universitiesuk.ac.uk/news/Pages/Response-to-passing-of-the-Higher-Education-and-Research-Bill.aspx

・Times Higher Education

 高等教育研究法が成立し、英国の大学はさらにマーケット・アプローチを強めることとなった。しかし、政府は、高等教育機関の新規参入を開放し、大学の競争と学生の選択肢を増やす必要がある、という当初の政府案に対する変更を受け入れた。また、新しい教育評価制度(TEF: Teaching Excellence Framework)と授業料値上げを連動させる仕組みの導入を、専門家による再検討の結論が出るまでは延期することに合意した。

 労働党は6月8日の総選挙のため現行の議会が解散する5月3日の前の駆け込み期間に未処理の法案を通過させるために、政府からの譲歩を勝ち取ったことになった。

 上院で反対にあったこの法律により、大きな権限を持つ学生局(OfS: Office for Students)が新設されるが、これはイングランドの高等教育にとってはマーケット式の業務監査機関である。また、英国の研究助成の構造も大きく変わることになる。

 しかし、上院からの修正案として留学生数を移民数制限に含めないよう求められたが、政府はこれを拒否した。メイ首相は強い圧力をかけられたが、修正案に同意しなかった。この修正案を提出したHannay 卿は政府から“もし修正案が残っているのであれば、法案全体を無効にする”という上院に対する脅迫があったと述べている。

 法律は成立したものの問題はまだある。私立の高等教育機関について、上院議員達の懸念は、現行では4年間の審査期間を経てから学位授与権が付与されるが、今後は学生局が新規高等教育機関の運営開始時からその権利を与える、とされていたことであった。これに対して政府は法案の修正を受け入れ、学生局が学位授与権を付与する前に、適切な機関より助言を受けることとなった。大学大臣のJo Johnson氏は“この役割を果たすのは大学質保証機関(QAA: Quality Assurance Agency)に相当する機関になるであろう。新しいシステムはこれまでのQAAの長年にわたって培ってきたものを取り入れていく。”と述べている。

 新規参入機関の大学の称号使用についても、政府は、上院からの修正案を受け入れ、今後作成されるガイドラインを踏まえて学生局は大学の称号使用の許可を出すこととなった。

又政府は、教育評価制度(TEF)が学費に反映されることがないように、という上院の修正案を退けたが、TEFが学費値上げに反映される仕組みの導入は3年間、延期された。上院議員が持つTEFの評価項目に関する懸念に対して、政府はTEF結果の学費値上げへの反映の仕組みを導入する前に、統計などを利用して実施方法の評価と見直しを行う、という修正を加えた。

https://www.timeshighereducation.com/news/higher-education-and-research-bill-passed-uk-parliament 

・BBC News

 イングランドのほとんどの大学は2020年まで毎年学費の値上げが可能となった。当初の法案は教育評価の結果により学費の値上げを可能にする予定であったが、これは2020/2021学事年度まで行なわれないこととなった。それまでは教育の質とは関係なく、物価上昇に伴う値上げが可能となった。

 2017年は£9250に上がる予定で、学生ローンの利率はこの秋から4.6%から6.1%に引き上げられることとなり、すでに問題視されている。

 高等教育研究法案は議会上院において多数の修正案を提出されていたが、一連の妥協案が総選挙前の議会解散の前に議会を通過し法律として制定された。

 教育評価制度は導入されるが、この評価結果はこの先3年は学費の値上げには連動しない。それまでは、教育評価制度に参加している大学は物価上昇に伴い毎年学費の値上げが可能となる。

http://www.bbc.co.uk/news/education-39736310

 

(6) 欧州理事会議長への書簡

 英国のEU離脱交渉に向けたEUの基本原則が採択された4月29日のEUの欧州理事会(特別首脳会議)にさきがけ、ラッセル・グループのイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドを代表する4大学の学長が連名で、欧州理事会議長であるDonald Tusk氏に書簡を送付したことを5月3日、同グループは明らかにした。

 書簡では“英国とEUの科学研究は引き続き連携を続けるならば、より強くなる”と述べ、また、Tusk議長が意図するEUと英国の国民の相互の権利を優先することを同グループも支持していると述べている。今後の共同研究の継続を保証するためにも現在の関係の維持と関係協力の存続に働きかけるようTusk議長に呼びかけている。

http://russellgroup.ac.uk/news/letter-to-president-tusk/

 

(7) 選挙期間中の規則 ― 研究者へ影響

 5月4日、英国研究会議は来る6月8日の総選挙に向けて研究者への制限事項を発表した。

 選挙期間中、英国研究会議を含む公共機関は、選挙に関する規則によって活動の制限を受ける。今回対象となる期間は4月21日から6月9日の間で、この間は選挙結果に影響すると考えられる活動は一切禁止されており、英国研究会議は、公共の場での立候補者との競争を避けなければならない。この規則は新しい内閣が組閣された時点で解除となるが、連立政権となる場合は選挙終了後、解除まで時間を要することになる。

 選挙に関する規則は英国研究会議内の就業者、英国研究会議に雇用されている研究者にも適用され、該当者にはガイダンスが各自に告知される。ガイダンスでは選挙期間中に予定していた新しい研究の報道発表を控え、選挙や地域問題などに対して専門家としてのコメントを求められた場合には、研究会議の所属ではなく、大学の所属としてコメントすることを求めている。また、学会等で選挙に関連する研究発表を行う場合には、研究会議による研究であると述べてはならない。また研究会議の助成金による研究データ、投票傾向や予想、投票に影響のあるようなデータで未発表のものを選挙期間中に新たに発表することは控えること、すでに発表済みのデータに関してコメントする場合は必ず所属大学名を使用し、研究会議の名前は伏せることを求めている。

http://www.rcuk.ac.uk/media/news/040517/

 

(8) 6月8日の総選挙に向けた高等教育関係機関の反応

5月4日、高等教育関係機関が6月の総選挙に向けて優先課題を公表し、各政党に公約に盛り込むように要請している。

・英国大学協会(UUK: Universities UK) 

 次期政府に期待する5つの優先課題

  1. 効果的なEU離脱後策による大学の安定確保
  2. 地域経済の成長の支えとしての大学への支援
  3. 競合相手に匹敵するような科学、研究、イノベーションに対する助成金の増額
  4. 世界レベルの教育、学生経験、及び成果改善のための支援
  5. 効果的な移民法の導入

 同協会の会長でケント大学学長であるDame Julia Goodfellow氏は以下のように述べた。“この選挙の課題の多くは直接大学にも影響がある。特にEU離脱や移民政策である。選挙戦の討論で大学からの声に耳を傾けてもらうことは大変重要である。選挙を前にUUKはすべての政党に、大学が引き続き経済成長、雇用、技術、研究、社会流動性を強化する役割を果たすことができるような政策を求める。EU離脱と総選挙は英国の移民法を再考する前代未聞の機会である。世界との競争から遅れたくないのであれば、留学生や外国人職員を受け入れ、英国の高等教育や研究を世界でもっとも優秀な地位に押し上げるような新しい制度が必要である。”

http://www.universitiesuk.ac.uk/news/Pages/Universities-UK-sets-out-priorities-for-next-government.aspx

・ラッセル・グループ

ラッセル・グループが掲げる2017年総選挙の優先課題

  1. EU離脱: 人の流動性と多国間国際交流の重要性を認識し、大学と研究にとって有利 な結果の保証。
  2.  留学生と外国人職員: 大学が引き続き、全世界からの優秀なスタッフと学生を確保できるような新しいビザと移民法の制定。
  3. 産業戦略: 地域レベル、全国レベルで経済と雇用の支えとなっている世界クラスの英国大学と協働し、英国全体の成長に寄与する。
  4. 科学、研究、イノベーション: 英国がさらに世界的な競争力をつけるため最低でも現在の科学研究に対する投資のレベルの維持。
  5. 学生の経験: 最高の教育、学習経験を提供するため、特に高コストなSTEM+の学科のため、大学に継続的な資金援助。

 http://russellgroup.ac.uk/policy/policy-documents/2017-general-election-briefing/

 

2016年9月29日 QSとTHEの大学ランキングの相違

2016年9月に発表されたQSとTHEのランキング比較をしてみました。

詳細は下記をご覧ください。1609qsthe.pdfをダウンロード

2016年9月27日 THE世界大学ランキング2016/2017 発表

  9月21日、Times Higher Education(THE)誌が“World University Rankings 2016-2017”を発表した。

 評価指標は昨年同様、5つのカテゴリーに分類される13の指標を用い、研究大学の主たるミッションに関わる活動を横断的に評価している。

①    教育(学習環境)【30%】

評判調査(15%)、教員1人当たり学生数(4.5%)、博士号/学士号の取得者比(2.25%)、教員1人当たりの博士号授与数(6%)、教員1人当たりの大学の収入(2.25%)

②    研究【30%】

評判調査(18%)、研究費収入(6%)、研究者1人当たりの発表論文数(6%)

③    被引用論文(研究の影響力)【30%】

論文1本あたりの平均引用回数(2015-2016年度は、共著者1,000人以上の論文を除外していたが、今回は新たな分数カウント方法を導入することでこれらの論文も対象とした。)

④    国際性(職員、学生、研究)【7.5%】

留学生/自国出身学生の割合(2.5%)、外国人教員/自国出身教員の割合(2.5%)、国際共著論文の割合(2.5%)

⑤    産業界からの収入(知識移転)【2.5%】

教員1人当たりの産業界からの収入

※  なお、収入額、論文数等の評価に際しては、各大学の分野構成や各分野の特性に応じた標準化がなされている。(下記、評価方法詳細を参照。)

 

 オックスフォード大学がTHE世界大学ランキングにおいて、英国大学で初めて1位となり、5年連続1位であったカリフォルニア工科大学は2位となった。オックスフォード大学の成功は、ランキング指標の主要4項目(教育、研究、被引用論文、国際性)において改善が見られたことにあるが、特に、研究費収入を含む大学の総収入がスタッフ数に比べて急速に伸び、研究のインパクトが大きくなっていること、及び海外の優秀な頭脳をうまく呼び込んできたことにある。

 国レベルで見ると、アジア諸国が際立っている。香港中文大学、韓国科学技術院の2つの大学が新たにトップ100入りし、さらに4大学(香港市立大学、中国科学技術大学、復旦大学、香港理工大学)がトップ200に入った。また、中国の主要2大学が順位を上げ、北京大学が29位(昨年42位)、清華大学が35位(同47位)となっている。アジアのトップはシンガポール国立大学で、過去最高の24位となった。アジア全体で見ると、トップ200位入りしたのは、昨年の15大学から19大学に増えたが、日本は東京大学の39位(昨年43位)、京都大学の91位(同88位)のみである。

 全体としては、200以内に大きな変動はなく、国別のランク入り状況は、米国が63大学でトップ、英国32大学、ドイツ22大学、オランダ14大学と続く。

 英国国際教育研究所の研究評価担当副所長であるRajica Bhandari氏は、“アジアの大学が急上昇している3つの主な要因は、人口の急増により高等教育の必要性が増していること、政府が大学に対し多額の投資をしていること、及び各大学が自己改善していることである。また、西洋の大学で学んで自国に帰った多くのアジア人研究者が、自国の高等教育部門を変えるということが実際に始まっている。”と述べた。

https://www.timeshighereducation.com/news/world-university-rankings-2016-2017-results-announced

(※評価方法詳細)

https://www.timeshighereducation.com/world-university-rankings/methodology-world-university-rankings-2016-2017

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QS 世界大学ランキング2016/2017 発表

 9月6日、Quacquarelli Symonds(QS)社は“QS World University Ranking”の2016/2017年度版を発表した。

 評価指標は昨年同様、世界的な高等教育機関の主要な活動を包含する6項目から成る。

①    (学術界の)研究者による評判 (40%)

②    雇用者による評判 (10%)

③    学生一人当たりの教員数 (20%)

④    教員一人当たりの被引用論文数 (20%)

⑤    外国人教員比率 (5%)

⑥    留学生比率 (5%)

 第13回目となる今回のランキングでは、上位20位に大きな変動はなかったが、米国が圧倒的に上位を占め、それに続く英国、オーストラリア、ヨーロッパ大陸諸国を大きく引き離した。また、アジアの大学の台頭も続いており、中国、香港、シンガポールは持続的な投資の結果が出ている。中国は100位内に4大学が入っているが、中国の上位13大学中9大学が順位を上げ、そのうち4大学は10位以上順位を上げている。日本の大学は近年のランキングでは下降傾向にあったが、今回は回復を見せている。

 2004年に初めて世界ランキングを発表して以来、英国は米国に続くランキングの上位を占めていた。ケンブリッジ大学、オックスフォード大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)、インペリアルカレッジ・ロンドン は10位以内にランクインしており、上位100位に18大学が入っているが、そのうち14大学は1~2位ランクを落としている。この原因は、研究助成金が確保できるのか、厳格な移民政策が若い優秀な人材の受入れにどう影響するか、といった不確実性が英国の評判を傷づけているためと推測される。上位400位に入っている英国の大学のほぼ4分の3が研究者及び雇用者による評判でポイントを下げており、半分以上の大学で外国人教員数が減少している。 

http://www.iu.qs.com/product/2016-qswur/

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